やりがいのある専門職

日本は高齢社会となり街中を歩いていても、電動車椅子を操作して歩道を行く人を見かけるようになった。歩道は斜面になっているので、見ているとつい手を貸したくなる時があり、このくらいなら誰でも出来るだろう。

最近は大型のショッピングセンターなどでは車椅子が入れるトイレが設置されている。車椅子に乗った人が不便そうなので、用を足すのを手伝おうと思い行動に移そうとすると慣れない車椅子を扱って、操作ミスでケガをさせていまう可能性もないとは言えない。手助けをしたいと思っても、介護の知識や経験がなければ、かえって迷惑だったり、危険にさらすことにもなるのだ。

福祉の仕事は、昔は特に資格がなくても出来ると思われていた。しかし、国家資格として1989年に社会福祉士と介護福祉士が出来て、一定レベルの知識と技術を身に付けた人を専門職と認められるようになった。従って、職業としてやっていくためには、まずプロとして基本的な知識と技術を身に付けなくてはならない。その上で、現場に入り経験を積み、日々の工夫を続ける必要がある。

一見簡単そうに見えるが、福祉の仕事は奥が深く、専門職としてやりがいと誇りを持てる仕事なのだ。国家資格を取得することで、仕事には就くことができるが専門職としてより高いレベルの人材を育成するために、認定社会福祉士・認定上級社会福祉士の制度も出来ている。国家資格を取っても、そこで終わりではなく、さらに上を目指していこうという仕事なのだ。

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